部下からのメール
「社長、〇〇の案件ですが、予定の納期に間に合うかギリギリです。頑張ればなんとかなりそうですが、このまま進めてよろしいでしょうか?」
会議の合間にこのメールを確認した社長は、急ぐあまり
「大丈夫」
とだけ打って返信しました。
後日、
部下からのメール
「〇〇の案件ですが、社長の指示どおり、納期を若干過ぎてしまったのですが・・・先方の怒りが収まりません。なんとかしてください」
社長は納期を「遅れてもよい」などと指示した覚えはなく、とにかく先方にすぐに電話して平謝り。
その後、当該部下を呼び出すと・・・
「『大丈夫』は遅れてもよい、という意味だと思いました。」
日本語はあいまいな表現が多数あります
「結構です」
OKという意味で使うこともあれば、「いらない」という意味で使うこともありますね。
「いいです」
これも、OKという意味もあれば、断るときに使うこともあります。
日本は相手に配慮する文化であり、ハッキリ断って心証を悪くすることを特に良くないことだとされています。
しかし、この文化がビジネスシーンでは邪魔をしてしまい、冒頭のやりとりのようなことが発生してしまいますね。
特にメールやlineなどのテキストでやりとりする場合は、ニュアンスが伝わりにくくなることが多いので、あいまいな表現は極力排除し、誰が読んでも同じ意味になる言葉を選択する必要があります。
冒頭のやりとりの社長の返事は
「必ず納期は守るように」
または、
「先方に状況を伝え、了解を得るように」
など、ハッキリした返事にすべきです。
ビジネスシーンでは漫然と返信してはいけない
多くのビジネスを題材とするブログで、メールの返信のテクニックを紹介していますが、どんなに優れたテクニックを用いたところで、メールの送信者と受信者が同じ意味でメールの内容を捉えなければ思わぬ失敗を生んでしまいます。
心がけたいことは
1.メールを書くときは、一呼吸置いてあいまいな表現になっていないか読み返す
2.メールを受信した場合、あいまいな表現によって誤解をしていないか確認する
3.誤解の可能性のあるメールを受けた(送った)場合、遠慮せずに先方に真意を確認する
ビジネス以外でも気を付けたいですね。
男「明日だけど、映画見にいかない?」
女「それはいいね」
・・・さあ、どっちの意味?