むらた課長のマネジメント実践塾&公務員ドラマ「伴沢直稀」

40代でヘッドハンティングされた元公務員が、異色のキャリアでマネジメントを語ります。ライトノベルにも挑戦!

「臨機応変」はなぜNGなのか?

 

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「お客様のクレームには臨機応変に対応する」

「マニュアル化できない部分は臨機応変にやるしかないですよね」

と、ビジネスでは「臨機応変」ってよく使われていると思います。

 

 しかし、臨機応変に対応してください」と言われて本当に「臨機応変」にできるものでしょうか?

 

 とある経営者の例を見てみましょう。

 私のマネジメント経験の中で、部下や後輩に対する指示やアドバイスをする際に、一つだけ守っていることがあります。

 

臨機応変』という言葉を“お互いに”使わない。

 という、それだけです。

 自分が“ダメ上司”の専属部下だった時に、彼らから学んだ、いってみれば教訓や戒めに近いかもしれません。

 

 この記事を書く際にそれとなく周囲の人たちに『臨機応変』という言葉に対してどう感じるか探ってみたら…、

 

経営者・雇用者、老若男女かかわらず、

・内容が曖昧すぎて意味不明

・突き放されたように感じる

・面倒臭そうな感じを受ける

また、逆に

・仕事を任された思える

・期待されてると感じる

・やる気がでる

 肯定的であれ否定的であれ、大半はこのような印象を持つようです。

 まあ、聞いた私が悪かったのですが、受け止め方は人それぞれです。

 

 私自身の受け止め方は

臨機応変』という言葉を使うリーダーは信用できない!  

というもの。

 

 だから、部下にも自分にも『臨機応変』は使いません。

 私の少ない経験上の話とはいえ、今までに出会った“ダメ上司”の指示には『臨機応変に』と『あなたなりに』が非常に多い!

 具体的な理由は一切無し。

 更に付け加えるなら、簡単な問題には横から手も口もを出してくる。

 しまいには、さんざん引っ掻き回した後に恩を着せてくるというオマケ付きも多々あり。

 単なる偶然なんでしょうが“殆どのダメ上司”ではなく“ダメ上司の全員”が、これ。

 上司は“説明するまでもない”や“ついつい言いやすいから”と、あまり意識せずに使う人が多いようですが、自分が上司の立場になって指示しようとしてみれば…、確かに使いやすい!

 しかし、人によっては

「デキルやつだと思われてる!」

「やってみせる!」

 と、鼓舞するようですが、私のようなネガティブ人間にとっては

「できるよね?わかるよね?やれるよね?」

この三つが怒濤のように押し寄せてくるような…もはや暗黙のルールどころか暗黙の脅迫。

 

 この暗黙の脅迫は『臨機応変』という言葉に限ったわけではないのですが、使いやすいせいでウッカリ出てしまいがちです。

 こういった暗黙のルールに似た言葉は、上司ではなく、現場で方法選択した当人だけが責任を追及されてしまいがちです。

 だから上司としても部下としても、使いませんし使わせません。

 萎縮しやすい人が部下だと、あっという間に指示待ち人間になってしまいます。

 萎縮はしないタイプの私でも、何度も繰り返されると胃腸がやられます。

 最後はもう「課長よりも胃腸に従う」方がよほどマシという毎日でした。

 

 どんな些細な指示であっても、経営者サイドや上司は一貫したルールにした方が得策です。

 そうしないと、マネジメント側としてはできるだけ時間と経費を減らしたくても、時間ばかりか最終的にはせっかくの人材も失ってしまうと思います。

 ですから私は“明文化”して必ず伝えるようにしています。

 暗黙のルールは、言ってしまえば“分かる人にしか分からない”。

 これは空気が読める人・読めない人どころの話ではなく、言った上司にしか分からない時すらあります。

 一時、こうした暗黙のルールを“見える化する”という言い方もよく耳にしました。

 業にとって、それだけ情報の共有や、風通しをよくすることが大切なことだからでしょう。

 

 私の場合は更に、伝達方法はなるべく地味に控えめに、そして昔ながらの方法をとるよう意識しています。

具体的には

 ・ルールを記載して事務所内などの掲示板に貼り出す

・給料明細と一緒に「お知らせ」のプリントとして渡す

 

 この二点に絞っています。

 できればトークアプリなどデジタル版でも伝えたいのですが、やはり昔ながらのテキスト版である“貼り紙”は目の前にいる相手の反応が分かりやすいですし、受け止める側にとっても性別年代問わず、今のところ抵抗が少ないようです。

 

 抵抗を少なくするという事は、時間や人材のロスも少なくできます。

 ですから抵抗なく、すんなり受け入れてもらいたければ控えめな対応・態度が吉。

 確かに私は小心者ですが、上から目線での伝達はどんな事であれウケが良くありませんし。

 特に部下が年上だったりベテランだったり、どこかしら上司のことを見くびっている・もしくは嫌いな場合は顕著ですよね。

 

 今現在の私は、小さな会社とはいえ経営者の立場であり、部下しかいません。

 なぜか良い意味での『臨機応変』の効くポジティブタイプの人が多く、そして中には親と同年代のベテランさんもいます。

 今さら私に教わりたくない、と反発する人もいて当然です。

 ですがその内、

「こんなに腰が低いのにクドいやつは“ダメ社長”!」

 という反発に奮闘する日々が来るかもしれません。

 それでもきっと、『臨機応変』な奮闘の仕方はできないんだろうなぁ。

 もしかすると、今から打開策を考えておいた方がいいかもれませんね。

 上司には使いやすい「臨機応変」も、この指示を受けた部下には迷いが生じます。この迷いの時間こそがロスタイムミスした場合は上司の指示通り「臨機応変」に対応したことであっても、上司は「部下が自分の判断で勝手にやった」となってしまいます。

 

 上司となる方は部下に対し「具体的な指示」を出すことで、部下の迷いを減らすことができそうです。

 具体的な指示の出し方こそ、上司の力量が試されるところ。部下に「臨機応変」を押し付けるのではなく、自ら「臨機応変力」を磨いて業績UPにつなげていきましょう。

 

 

 

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